7月のカレンダー
今日から7月です。
わが家の今年のカレンダーは、フレデリックで有名なレオ・レオニの絵本からの挿絵が月ごとに描かれたものにしました。
せっかくなので、毎月カレンダーと同じレオ・レオニ作の絵本を読むことにしています。
今月のカレンダーはこちら。
『Matthew's Dream』
早速、図書館で借りてみました!
『マシューのゆめ』えかきになった ねずみのはなし
マシューは両親と一緒に、ほこりだらけの屋根裏に住んでいました。
ねずみ一家はとても貧しく、両親はマシューが医者になることに望みをかけていました。
ある日、マシューは美術館に行きました。
そこでたくさんの絵画に出会ったマシューは驚きます。
「ここには世界がまるごとある」とマシューは感激します。
その晩、マシューは不思議なゆめをみます。
美術館で知り合ったニコレッタと手をつないで、大きなすばらしい絵の中を歩いていくゆめ。
「いつまでもここにいよう」マシューはニコレッタを抱きしめささやきました。
・・・目が覚めると、マシューはひとりぼっちでした。
屋根裏の家はわびしく、寒々しく、マシューの目に涙が浮かびます。
しかし、その次の瞬間、まるで魔法のように目にしたものが変わりだしたのです。
形が互いに抱き合い、汚いゴミの山の褪せた色は輝きだします。
「わかったよ!!」マシューは叫びました。
「ぼく、えかきになる!」
本当にしたいことの発見
訳者の谷川俊太郎さんが、こんな内容のことを書かれていました。
この絵本で、レオ・レオニは 絵画の誕生の瞬間を描こうとしています。
それは、それまで気づかなかった新しい世界に、子どもがはじめて目覚める物語であり、ねずみたちを主人公にしたおとぎ話の形をとりながら、私たち人間の成長と生きがいの発見について教えてくれます。
(レオ・レオニ『マシューのゆめ』裏表紙より抜粋)
レオ・レオニの絵本は、いつも何かを私たちに伝えようとしてくれます。
『マシューのゆめ』の中で、ものの見方、物事の捉え方一つで世界はまるで違ったように見えるんだとマシューは教えてくれます。
これをやってみたいと思うものに出会ったとき、心はワクワクしてこれまでの自分と何かが大きく変わっていくような、いつもの風景が新鮮で違ったものに見えたことってありませんか?
自分が本当にこれがしたかったというものに出会えるってしあわせなこと。
子どもたちが、目をキラキラと輝かせて感動したり、何か新しい世界と出会う瞬間ってとてもとても大切でかけがえのない瞬間なんだろうと思います。
大切なのは知識ではなく想像力だということを、レオには「ゆめ」という一語で示します。
お金のためにお医者様になることをマシューの両親は望んでいました。
けれど、マシューは画家になりました。
マシューはきっと「こんなに幸せなことはない」と思っていたにちがいありません。
世界を想像していく楽しさ。
目の前に広がる世界は、「今」の私たちの心が創り出していくのかもしれません。
どうか、子どもたちの前に広がる世界が、心踊る「ゆめ」のある世界でありますように。
その子の発見した「ゆめ」を大切にしてあげたい。
その子が自分の「ゆめ」に出会えるような環境つくりができる親になりたい。
絵本を読んで、そんなふうに感じました。
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