今月のレオレオニのカレンダー
今年もあと2ヶ月です。
毎月読んできたレオレオニのカレンダーと同じ絵本。
今月はこの絵本でした。
『A Color of His Own』
さっそく図書館で借りて読んでみました。
じぶんだけのいろ
おうむはみどり、きんぎょは赤い。
みんなそれぞれ、自分の色を持っています。
けれど、カメレオンだけは違いました。
カメレオンは同じ色、自分の色がほしくて、葉っぱの上にずっと居続けました。
けれど、葉っぱは秋になると黄色から赤に染まり、最後は落ちてしまいます。
自分だけの色を探してカメレオンは歩きました。
そこで、同じカメレオンの仲間に出会います。
カメレオンが悩みを話すと、友だちのカメレオンはこう言いました。
「ぼくら いっしょに いて みないか?
いくさきざきで やっぱり いろは かわるだろう、
だけど、きみとぼくは いつも おんなじ。」
谷川俊太郎さんのことば
レオ・レオニの絵本について、谷川さんが絵本のまえがきでおっしゃっています。
この主人公たちは、自分たちの弱さを恥もしないかわりに、自分たちの強さを誇りもしません。そこに私は、作者の生きものに対する優しさを見ます。
レオ・レオニは何よりもまず生きる喜びを大切にしています。
自分だけの色。
いろんな連想が浮かびます。
大事な自分の色。自分にしかない色。人と違う色。
そして、カメレオンが最後に出会ったのは仲間。
ぼくときみはいつも同じ色。
なんて優しいことばなんだろうと思いました。
「ぼく」だけ、ではなく「ぼくら」と言えることがどれほど心強いか。
いつだったか、難病で入院中の院内学級の子どもさんが、作文で自身の病気について書いたときに「ぼくら」という主語を使っているのを見たある先生が、「僕だけではなく、この子の中には「ぼくら」と呼ぶ何かがここ(院内学級)にあるんだね」とおっしゃていたのを思い出しました。
自分の色があることも、ないことも。
優しい強さ、柔らかい覚悟。
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